
maneoファミリーへの投資はハイリスク?
グリーンインフラレンディングのその後
~返済が進まない深い闇~

不祥事で新規案件募集中
グリーンインフラレンディングは再生エネルギー事業に特化したソーシャルレンディング会社です。
太陽光や再生エネルギーなど魅力的な案件を最低利回り10%の好条件で募集する人気の高い業者でした。
出資対象事業と異なる事業等へ支出を含む複数の不正が発生し、2018年7月13日に行政処分を受けました。
処分内容は親会社のmaneoに対しての業務改善命令です。
問題の発生したファンドは長期の返済遅延が発生していて、不正発覚以降、新規会員と新規ファンドの募集を停止しています。
不正発覚後のゴタゴタ劇
ソーシャルレンディングへの投資はリスクがあります。
投資先事業が失敗した際には投資家が損失を被り、匿名組合の特性から投資家は運営会社の適切な審査、情報の信ぴょう性(担保評価、資金の使途など)、管理体制を信用するしかありません。
投資家が損失リスクを背負う責任があり、リスクに見合ったリターンを得られるのがソーシャルレンディングの本質です。
しかし、運営事業者側は事業が失敗した際に必要な情報を開示し、担保差し押さえ等で可能な範囲の償還をするように努める義務があります。
グリーンインフラレンディングは不正発覚から半年経過した2018年11月30日に、関連子会社で借り手にあたるJCサービスが以下の対応を発表しました。
太陽光発電所2案件(応募額7.7億円)の売却が完了し、グリーンインフラレンディングに元本返済が完了、12月中旬の分配を目指す
バイオマス発電所1案件(募集額約7.5億円)の売却契約完了し、12月中に返済計画を立てる
バイオマス3件と太陽光1件を年内の契約見込み、元本50%ほどを償還できる見込み
投資家には明るいニュースになりましたが、同年12月21日より、 maneoマーケットのファンド管理システムが使えないことを理由に分配できないことをアナウンスしました。
2019年1月28日現在、その後の進捗発表はありません。
グリーンインフラレンディング社(GIL社)とJCサービスは代表者が同じ同系列の会社です。
一部でこの2社間のシステムにも問題が生じた案内をしていることに矛盾点があります。
システムを提供し親会社の役割を担うmaneoは投資家への償還を最優先にするべき立場の中、迅速かつ誠意ある対応をせずmaneoから具体的なプレスリリースすらしていないことが問題視されています。
早い段階での解決を目指し、少しでも多くの元本償還を早いタイミングで行ってもらいたいです。
3月8日にグリーンインフラレンディングで損失を出した投資家57名がmaneo、グリーンインフラレンディング、JCサービス、エスクローファイナンスを相手に約11億円の損害賠償を求める集団訴訟を東京地裁に起こしました。
第1回公判(3月8日)は主に資料提出のみ。次回の公判は2019年6月4日に行われる予定です。
裁判では、親会社にあたるmaneo社が賠償責任を負うかに注目が集まっています。
管理人の総評弁明のしようがない歴史に残る不祥事 -
私はソーシャルレンディングの素晴らしさを伝えたい思いから当サイトを立ち上げました。
グリーンインフラレンディングの件は不正の内容や、その後の対応状況を見る限り弁明のしようがありません。
GIL社は資本金1億2,000万円の会社規模を誇っているので、まともな運営と対応をできる会社だと見込んでいました。事業内容や担保評価が魅力的でも、高利回りのファンドはリスクが高いことを象徴した事例です。
現時点では最低でも元本の50%が戻ってくる見込みですが、長期間に渡って資金を寝かす状況により機会損失が発生しています。
もっと早い段階で対応できれば、損失が確定しても資金を他の方法で有効活用できますし、何よりも投資家の精神的ストレスが緩和されます。金融業の認可を持つ、独立したソーシャルレンディング業者よりも、maneoのプラットフォームを使う業者の方がハイリスクであることを証明してしまいました。
それでも私は、LCレンディングやスマートレンド、さくらソーシャルレンディングをはじめ、maneoファミリーのソーシャルレンディング会社には投資する価値があると思っています。
事業の本質、保全状況などを見極めて、複数のソーシャルレンディング会社に分散投資することと、高利回りの怪しいファンドへの投資を慎重に行えばトータルで損失が出ることはありません。
