
クリアル運営者のグループ企業一覧
マスターリース契約を活用した
新しい不動産特化型ソーシャルレンディング

運営会社と運命共同体になる流行のスタイル
クリアル(CREAL)は不動産特化型クラウドファンディングで、投資家が直接不動産物件のオーナーになります。(匿名組合が名義で個人が所有権を持つものではない)
クリアルの特徴は運営会社の子会社にあたるブリッジ・シー・エステートとマスターリース契約を結ぶ点です。
マスターリースとは転貸することを前提として不動産を一括で賃借する契約で、空室になったとしてもマスターリース契約によって収入が保証されます。
つまり、運営後の空室状況によって収益が下がることがなく、マスター契約を結ぶブリッジ・シー・エステートとその親会社でもあるクリアルの運営会社が健全な運営を続けていれば投資家の利益が保証される仕組みです。
マスターリースによってリスク回避ができる一方で、運営会社の中間マージンが大きく、これまで募集したファンドの利回りは全て4%台が中心です。
タテルやリノシーとの違い
タテルファンディングとリノシーは不動産特定共同事業法を活用したソーシャルレンディングで、投資する物件に対して3割の運営会社も持ち分比率を持つ仕組みです。
損失が出た時は3割まで運営会社が優先的に損失を被り、利益から分配金を受け取る権利は個人投資家が優先される仕組むです。
タテルは現在募集停止を続けていますが、どちらもファンドを募集すると募集額に対して10倍前後の応募が殺到する人気のソーシャルレンディング業者です。
クリアルも一部のファンドで優先劣後方式によって運営会社も出資を行い、投資家の利益を優先するファンドを用意しています。
ただし、運営会社の持ち分は原則1割なので、タテルやリノシーよりもリスクが高いです。
投資家の持ち分比率が高い分のリスク回避をするために、マスターリース契約を組み合わせているのがクリアルの特徴です。
しかし、マスターリース契約はトータルで見て賃料保証をする業者が利益を出せるように計算されています。
運営会社が選定した物件で損失が出たら、3割まで運営会社側が優先して損失を被るタテルやリノシーに比べると個人投資家の立場が弱いです。
また、タテルとリノシーは運営会社が上場企業で抜群の信頼性を誇りますが、クリアルの運営会社は非上場企業です。
4つのグループ会社から構成される中堅企業で、不動産テックによって成長を遂げていますが、上場企業に比べると信頼性は劣ります。
会社規模に対して魅力的な利回りであれば投資価値が高いですが、4%台の利回りがネックになります。
堅実な不動産投資では最有力?
運営会社が一定の保証をする不動産投資ファンドを手がけるソーシャルレンディング業者は、クリアルの他にタテル、リノシー、CRE Fundingの4社があり、タテルファンディングはソーシャルレンディングから撤退したため、実質の選択肢は3社です。
クリアルは類似サービスのリノシーに比べてファンドの募集頻度が高く、2020年には利回り6.0%台のファンドを提供して話題になりました。
2020年にオープンしたCRE Fundingに比べても実績とファンド募集頻度、利回り、募集期間が長いため、低利回り・低リスクの不動産系ソーシャルレンディング業者の中では最有力の存在だと評価できます。
ブリッジ・シー・グループの企業規模
株式会社ブリッジ・シー・キャピタル | |
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資本金 | 1億円 |
事業内容 | アセットマネジメント事業、ヘルスケアファンド事業、クラウドファンディング事業 |
株式会社ブリッジ・シー・エステート | |
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資本金 | 1,400万円 |
事業内容 | 投資用物件の販売、クリアルなどのマスター・リース事業 |
ブリッジ・シー会計事務所(丸尾知弘税理士事務所) | |
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資本金 | 不明 |
事業内容 | 税務・会計アドバイザリーサービス、その他会計事務所の行う業務全般 |
ドムスレジデンシャルエステート株式会社 | |
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資本金 | 1,000万円 |
事業内容 | マンション管理、リノベーション、リフォーム |
管理人の総評狙い目は長期運用ファンド -
S2018年12月に1号ファンドが募集した際は優待付きホテルへの投資で運用期間が24ヶ月でした。
小まめな投資よりも手堅い長期投資を求めている方におすすめのファンドで投資価値を感じました。
しかし、その後は4~6ヶ月の短期ファンドも登場し、利回りは長期運用ファンドと同等水準だったのでガッカリしたことを覚えています。
マスターリース契約が付く分だけ手堅いソーシャルレンディング会社だと評価できますが、私の場合は運用期間と利回りのバランスが悪いので積極的な投資を控えていました。しかし、2019年7月以降は運用期間12ヶ月以上のファンド比率が増え、一部で5%以上の利回りを出すファンドが増えています。
倍率が高くて思うように運用しにくい点がネックですが、募集額3億円以上のファンドも度々登場するなど、以前に比べて大幅に投資価値が高まっているソーシャルレンディング業者です。
マスターリース契約による低リスクの運用先を探している方は利用する価値があるでしょう。
